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【眼瞼下垂手術】瘢痕がある時の対応は?

眼瞼下垂
2018.12.27.木曜日
眼瞼下垂 | 2018.12.27.木曜日

年末にむけて連日眼瞼下垂手術を受けられる患者さんが続いております。当院では原則、他院さんの眼瞼下垂手術後修正はお断りしておりますが、二重手術後の眼瞼下垂手術はさせていただいております。先日、他院さんでの切開二重手術後の患者さんを当院で眼瞼下垂手術をさせていただきました。

一般には皮膚切開後瞼板と呼ばれる部分まで、柔らかい眼輪筋を切開していくのですが、すでに切開手術をされている場合は、その部分に瘢痕という堅い組織が多く瞼板までのアプローチに苦労します。眼瞼下垂手術の主な目的は瞼をあげる機能の眼瞼挙筋を短くすることですが、瘢痕が多いと眼瞼挙筋が見つけにくく、見つかっても瘢痕とくっついていることがあります。

眼瞼挙筋を短くしたりたぐり寄せ(タッキングし)たりする場合、ミュラー筋と呼ばれる筋肉と眼瞼挙筋を区別しなければいけないのですが、瘢痕があるを癒着しているので剥離が困難となります。無理に剥がそうとすると、思わぬ出血をまねいたり、裏の結膜側に貫通してしまうことがあります。

そのような困難を避けるために、瘢痕が多いと予想される人の場合は、皮膚切開の上外側の眉毛よりから遠回りして、眼瞼挙筋と瞼板の付着部にアプローチします。この方法だと眼瞼挙筋自体への損傷も最小限にでき、ミュラー筋も傷つけずに、開眼改善が見込めます。少々処置範囲が広くなり術後の腫れが強く出る傾向がありますが、再手術の方には有用な術式と思います。

眼瞼下垂手術は瞼だけの狭い狭い範囲の手術ですが、何十もの工夫や経験が必要です。

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